「コラム」


 梅雨に入り、毎日じめじめじとじとと不快な毎日を過ごしています。

 ところで皆さんは毎朝すっきり目覚めることができていますか?私はというと、すっきり目覚めたことがここ何年といっていいほど皆無です。

 先日テレビで、寝起きの良し悪しを左右するのは“熟睡できているかどうか”ですが、実は熟睡のカギを握っている一つの要因が“寝返り”だということを目にしました。個人差はありますが、人は一晩に約20回程度の寝返りをうっているといわれています。眠っている最中に行っていることなのであまり意識をしたことがない人も多いと思いますが、睡眠の質を高めると同時に就寝中の体の健康維持に貢献してくれる大変重要な生理現象の一つといわれているのです。

 寝返りには、大きく分けて3つの役割があります。

1.皮膚湿調整
 体と寝具がずっと同じ面で接触していると、そこに熱が籠もって皮膚湿が上がると同時に、接触面付近の皮膚は発汗が抑制され、体温調節ができなくなります。その結果皮膚湿が上がりすぎてしまい、それが覚醒刺激になって睡眠を浅くしてしまうのです。
 寝返りには、体と寝具の間の熱の籠もりを未然に防ぎ、不快感を取り除いて深い眠りに導いてくれる作用があります。

2.血流アップ
 ずっと同じ姿勢でいると、マットレスに対して重力がかかり、体重による圧迫や重力で血流・体液の循環が低下してしまいます。
 特に、背中やお尻などの重力にある部分はマットレスに押し付けられたままで血液・体液の循環が低下してしまいます。
 しかし、寝返りには血流や体液の循環を変化させる役割があり、血液のアンバランスの修正に役立ってくれるのです。

3.睡眠サイクルのスイッチ
 睡眠はその深さによってレム睡眠(体の休息、脳は活動)とノンレム睡眠(脳も休息)に分かれており、寝返りはそのサイクルがリズム良く進むためのスイッチ役として働きます。

 寝返りがきちんと行われないと睡眠サイクルに乱れが生じてしまうので、熟眠感が得られずに朝を迎えることになってしまう可能性もあるんです。

 睡眠の中で、重要な役割を果たす寝返り。他にも、筋肉の疲れをほぐす役割や、背骨の歪みを矯正する役割もあるといわれており、健康的な睡眠には必要不可欠な行為なのです。  寝返りの恩恵を最大限に受けられるよう、まずは今使っている寝具で寝返りがうちやすいかどうかをチェックするところから始めてみましょう!

 先日私の妻が腰を痛めて、このテレビの放送を見て“寝返り”をうってないことに気付き半信半疑でお腹の所にバスタオルを二つ折りにして巻いてガムテープで固定して寝てみたら、なんと“寝返り”をうっていました。数日後には腰がいつの間にか治ったと言っておりました。

 今では、夫婦でバスタオルを巻いて寝ております。(まだ私は目覚めがいいところまではいっていませんが・・・)個人差はあると思いますが、色々と試してやってみるものだと思いました。




アオイ福原(株)
広島本店 福原 睦雄


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