「運転姿勢」


 毎年、全国で発生している人身事故の90%以上は「軽傷事故」ですが、そのなかには、危険を発見した緊急時に、ブレーキを素早く力いっぱい踏んでいれば回避できた―と思われる事故が相当数あります。また、緊急時のブレーキングが適切に実行されていれば物損事故や軽傷事故で済んだと思われる重傷・死亡事故も少なくありません。

 もちろん、事故直前には、ほとんどのドライバーが反射的に急ブレーキを踏んではいるでしょうが、運転姿勢が適正でなかったために、ブレーキのタイミングが遅れたり、力いっぱい踏むことができず、事故に至ったケースが多い―というのが実態です。

 緊急時に最も効果的なブレーキングをするためには、以下のポイントに沿って運転姿勢の改善を図ることが必要です。

@シートバック(背もたれ)をできるだけ垂直に立て・・・

A背中と尻をシートバックに密着させて座る。
 ※尻の後ろに空間があると、ブレーキを力いっぱい踏んだとき、体が後ろにずれ、その分、ブレーキが効くタイミングが遅れます。

Bブレーキを力いっぱい踏み込んでも、ひざがまだ曲がっているように、シートの前後位置を調節する。
 ※適正な位置で、ハンドルを10時10分くらいの位置で握ったとき、ひじの曲がり角度はほぼ直角になります。

C運転中、左足はフットレスにきちんと乗せておく。

D頭が天井について不快にならない範囲で、シートの高さをできるだけ高めに調整する。
 ※ドライバーの目の位置が高いほど、運転視界が良好になります。

(「安全運転管理を変える!」より抜粋)




アオイ福原(株)
A&F:TIMES編集部


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