「コラム」

 みなさんは最近ドラマにはまったなんてことはありましたか。テレビ離れが叫ばれる昨今、 毎週楽しみにしていたり、ビデオに録ってゆっくり観たりすることも少なくなっている気も しますが、最近は「アマゾンプライムビデオ」「Netflix」などの普及により、こちらで好き な番組を観る人が増えているのではないでしょうか。実際私も「アマゾンプライムビデオ」 で、色々な映画やドラマを楽しんでいる一人です。

 その「アマゾンプライムビデオ」で、昨年「孤独のグルメ」というドラマを観ました。 ご存知の方もおられるでしょう。内容はというと、おっさんが一人でご飯を食べて、脳内 でしゃべっている感想を視聴者に聞かせるというものです。人との触れ合いなんかもなく はないのですが、そこに愛憎が渦巻いていたり、心躍る喜びがあったり、ましてや感動な んていうものはありません。ただ、松重豊演じる井之頭五郎というおっさんが、仕事で出 かけた場所でふらっと一見でお店に入り、メニューに悩んで注文し、そこそこ食べたら追 加注文し、最終的には結構な量を食べて満足するだけのドラマです。

 このドラマを知らない人は、「一体なにが面白いんだろう??」と不思議に思う人も多 いかもしれません。しかし、観たことがある人はハマってしまった経験がある人も多いの ではないでしょうか。どこが面白いのか聞かれても、「なんとなく観てしまう」としか答 えようがありません。「美味しんぼ」のように食に関する蘊蓄があるわけでもなく、「ク ッキングパパ」のように調理の過程を楽しむでもない。ただ、注文したものを食べるだけ のドラマなのに、シーズン7まで放送され、スペシャルドラマも何本も放送されていると いう異常なコンテンツに成長してしまっています。

 この「孤独のグルメ」というドラマに関して私は、本当に「世の中何が当たるかわから ない」といった感想を持ってしまいます。

 放送はテレビ東京なのですが、最初はフジテレビに企画を持ち込み、見事に一蹴された という経緯もうなずけます。

 我々の「紙」を取り扱う業界も、紙離れが叫ばれて久しく、紙を使ったヒット商品も出 にくくなっています。しかし、昨年は「紙ストロー」が注目を浴びたり、まだまだ可能性 があるコンテンツであるとも感じました。みなさんや、みなさんのお客様が「世の中何が 当たるかわからない」というアイデアを持っているかも知れません。しっかりアンテナを 張って、失敗にもめげずに今年もがんばっていきましょう。

アオイ福原(株)
広島本店 石田 知也

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