「何事も誠心誠意で」

 年の瀬を迎え社員の皆様一年間本当にご苦労様でした。

2020年鼠年の始まりは順調な幕開けでしたが1月20日頃中国武漢で 新型コロナが発症し瞬く間に全世界に広がり、クルーズ船ダイヤ モンドプリンスでは大勢の人が感染し、横浜沖で下船できず長期間の 船内待機の状況が続き、外国に出張していた人たちもチャーター機で帰国した り、マスク、消毒薬が店頭から消え品不足に翻弄されました。日本もイ ベント中止、外出規制、外国観光客受け入れ中止と瞬く間に景気は大きく冷え込んできました。

売り上げも前年割れが続きました。国の施策も色々出てはいましたが当社に使 えるものも少なく苦慮の連続でした。その中でも当社は全員が一致協力してや ってくれて何とかお客様にもご迷惑かけることなく今までやれたことは皆様の 誠心誠意な姿がお客様に見てもらえた結果だと思います。

当社創業者の小島喜太郎(現社長の祖父)は沼隈の片田舎で農業をしながら紙の 材料の空俵、マオラン等を製紙会社に納入していたのが始まりです。1948年 (昭和23年)に尾道に転居し紙卸業を始めたのが小島紙店の始まりです。紆余曲 折がありながら今日のアオイ福原につながっております。

苦難に出会うと、「山より大きい獅子は出ない」「朝の来ない夜は無い」が口癖で 誰も見てなくても誠心誠意で物事に当たっていれば必ず道は開けることを背中で教え てくれました。私も家業について63年になります。

「どんなことでも、どんな時でも、そしてどんな人にも、誠心誠意、一生懸命対処する」

可能な限り自分で歩き、直接自分の目で見て確かめ、幅広い人の意見を聞くことが一番だと思 って今までやってきました。しかしこんなに長期にわたり制約のある年は初めての経験です。

2021年は丑年です。牛は農耕作業や物資輸送の労働力として古来から人間の生活に欠かせな い動物です。辛抱強く逆境にもめげない動物です。

コロナ禍はまだまだ終息の時期が見えませんがその中にありながらも辛抱強く努力をしていけば山は乗り越えられると思います。

全社員が何事にも誠心誠意の気持ちを持って当たれば道は必ず開けるものと信じています。

一年間本当にご苦労様でした。くる年2021年が良い年になりますよう祈念いたします。            

アオイ福原(株)
取締役会長 小島 哲

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