マウスを使うとき、マウスパッドが滑りにくくて困ったことってありませんか?
また、逆に滑りすぎて困ることもあると思います。
紙はプラファイルなどと比べたら滑りにくく、ウレタンなどと比べたら滑りやすいと思いますが、実は非常に「滑りにくい」、滑らない紙があるのをご存じでしょうか?
この滑らない紙を、「防滑紙」と呼びます。
防滑紙は紙に特殊な加工を施し、滑り止め効果を高めた紙となります。
吸着するわけではないので、ひっくりかえしたら物は落ちますが、数度から十数度斜めにする程度だと上に乗せるものにもよりますが、ほぼ置いたものが動きません。

上の写真は、防滑紙の代表的な銘柄の「ぴたっとシート」を使用した例となります。
ぴたっとシートは紙に樹脂を特殊コーティングしています。
その特殊な表面により、防滑角度(滑り止め効果のある角度)が45度以上と極めて滑り防止効果の高い紙となっています。
白と茶(クラフト)の2種類の色で、最小8㎝×11cmから最大100㎝×110㎝の様々なサイズがラインナップされており、ケーキ箱やお盆の下敷きなどにおすすめの紙です。
ちなみに、サイズのラインナップが多いのは、防滑紙は断裁がしにくい紙だからです。

この写真は、「ユポ防滑タイプ」の使用例です。
こちらは、ユポですので防水性能もあり、高性能な防滑合成紙となっています。
サイズは110㎝×110cmの平判と110㎝幅で50mの巻取タイプの2種類があり、厚さもこちらのほうが厚いので重量物にはユポ防滑タイプがお薦めです。
構造は、下の図のようになっていて、ユポの両面に防滑コートをコーティングしています。

ちなみに防滑紙以外にもいろいろな機能を付加した紙があり、総称して機能紙と呼びます。
身近なところでは、シールの下に敷いてある青もしくは黄色のシートが剝離紙という機能紙です。
表面に剥がれやすい特殊なコーティングを施した紙で、必要な時に剥がせるという機能を有しています。
また、金属を包むと錆びにくくなる防錆紙も有名な機能紙です。
他にも、耐水紙、耐油紙、耐熱紙、無塵紙、難燃紙など様々な機能紙があります。
身近なところにもある機能紙、よかったら探してみてください。
アオイ通信 2025年12月 第15号

