日常的によく聞くようになったAI(人工知能)という言葉ですが、身近なものではどのような活用があるのでしょうか。
思い浮かぶのが、お掃除ロボットの「ルンバ」、自動車の自動運転、音声対応アプリのiPhone [Siri]やインターネットの検索エンジンなどをイメージされる方も多いのではないでしょうか。
最近ではAI家電が注目されています。
あるメーカーの冷蔵庫などはインターネットとつなげ、周辺スーパーの特売品情報や冷蔵庫の中にある食材を使った献立の提案、生活パターンや利用データを学習し、省エネや食品の鮮度維持、スマホのアプリを通じて位置情報と連携し「お留守番モード」による節電もしてくれます。
洗い方を自動で判断でき、外出先から遠隔操作できる洗濯機や、赤外線センサーを搭載し一人ひとりの体感温度に合わせた空調を行うエアコン。音声対話をもとに献立の提案をする電子レンジなど。本当に必要なのかなと思ってしまうほどの機能です。
私が特にAI技術が優れていると思うのは、自動車の自動運転やアシスタント機能です。
自動運転機能はありませんが、商用車のバンにもAIが搭載されています。
カメラやレーダーなどのセンサー技術で周囲を監視し、意図しない障害物や車線のラインを超えると音で知らせ、他車や周囲の状況に合わせたヘッドライトの調整を行う機能など、安全性能を高めています。このようなことは、人間よりAIのほうが信頼できるのではと思ってしまいます。
一部では人材不足やコスト削減などで完全無人コンビニもあります。
医療分野では問診や内視鏡AIを使った診断、採血を自動で行う「採血ロボット」などAI搭載の医療器具も増えてきています。
「2045年には人工知能が人間の知能を超えるのでは」と言う声もあるようです。AIによって「仕事を奪われるのでは」という懸念がありますが、特に単純作業やルール化している業務では、今後さらに多くの人間の仕事をAIが代替するようです。
このように数多くのことができるAIですが、できないことも存在します。
AIは人間と同じように物事を繰り返し学習し、その学習内容を応用しています。あくまでも人間が大量の学習データを与える必要があり、現時点では人間の脳を代替するような高性能なAIは存在していません。
人間が持つ感性や感情、創造性などクリエイティブな発想や状況に合わせた判断をすることは苦手としています。
大きな進化はまだ時間がかかるようです。
近年、原材料価格や物流費の高騰を受け、食品やサービス、光熱費などの値上げラッシュが続き、とても厳しい環境ではありますが、AIにはできない新しい価値を生み出し、発想力を使ってみんなで頑張っていきましょう。
広島本店 石丸真須己