1970年には40%弱であった古紙回収率は、環境問題に対する意識の高まりや、ごみ減量のための自治体や各事業者さんの施策、そして何よりも古紙を出してくれる皆さまのおかげで、2024年現在、81.7%と高い回収率に達しています。
また、1970年に34%程度であった古紙利用率は、皆さんが各家庭や各事業体などできちんと行ってくださっている「分別」によって品質の高い古紙を維持し、古紙を製紙原料に作り上げる古紙問屋やその製紙原料を使いこなす製紙会社の努力によって、2024年現在、66.6%にまで達しています。また、その差の約15%(200万トン)は輸出古紙として海外で製紙原料として使用されています。

さて、家庭から出る古紙は、「新聞」「段ボール」「雑誌」「牛乳などのパック」「その他の雑紙」の5種類に大まかには分けられますが、「新聞」「段ボール」「雑誌」のリサイクルは、まとめて回収日にゴミ出しするなどの方法で皆さんもきっちりリサイクルされていることと思います。

また、「牛乳などのパック」は、スーパーなどに回収ボックスがありますので、そこに出しに行かれる方も多いのではないでしょうか!ただ、このとき、内側に銀紙が貼ってあるものは回収不可なので注意が必要なことだけ覚えていただければと思います。
それに対して、「その他の雑紙(以下雑紙と記載)」は、何の気なしに一般ごみとして捨てることも多いと思います。現在日本では、この雑紙の回収及びリサイクルが大きな課題となっています。

雑紙には、包装紙・封筒・紙袋・ダイレクトメール(ラミネートされてないもの)・ノート・はがき・お菓子箱やティッシュ箱(フイルムなどを外したもの)・カレンダー・トイレットペーパーの芯などがあげられます。
この紙をしっかり集めることで紙のリサイクル率が上がるのです。但し、この際、表にあるような再生禁忌品は含まないよう注意をお願いします。

現在、新聞古紙や雑誌古紙が年々減っており、それに対して、古紙原料を多く使う段ボールやお菓子箱のような板紙は大きく減っておりません。つまり、年を追うごとに必要な古紙が集まりにくくなっています。是非、雑紙を集めてのリサイクルへの協力を是非お願いします。
(参考:「公益法人古紙再生促進センター」HP こちらのHPでは、より詳しく古紙再生について説明されています。動画などもありますのでよろしかったら一度見てくださるとうれしいです。)
アオイ通信 2025年10月号より