紙を作る際の原料としては、木材と古紙がほとんどで、古紙も元をたどれば木材となります。この木材は大きく二つに分けると針葉樹と広葉樹になります。
針葉樹は、スギやマツに代表されるように葉が針状にとがっているのが特徴で、その大半が冬でも葉をつけている常緑樹に分類されます。 一方広葉樹は、平べったい葉をつけるものが多く、丸みを帯びたものからとがったものまで様々な形の葉をつけるのが特徴です。
針葉樹…・松・モミ・ツガ・トウヒなど
広葉樹…ユーカリ・ポプラ・カバ・ブナ・ハンノキ・マングローブなど
これら樹木からパルプなどを作り、それを原材料として紙は作られているのです。
その際、針葉樹由来のものは針葉樹パルプ、広葉樹由来のものは広葉樹パルプと呼ばれます。
実はこの針葉樹パルプと広葉樹パルプでは強度にかなりの差があり、針葉樹パルプの配合率の高い紙は比較的硬くなり、広葉樹の配合率の高い紙は比較的柔らかくなります。
また、成長速度は広葉樹の方が早いため、広葉樹パルプの方が原料としては安くなります。
なので、硬さがより必要な針葉樹パルプから作った紙は各種梱包資材や紙パックなどでは配合率が高くなります。
また、製造時のムラがなく平滑性に優れた紙が必要な場合、広葉樹パルプの方が優れた原材料となります。なので、印刷時に平滑性が必要な印刷用紙やコピー用紙などは広葉樹パルプの配合率が高くなっています。
そして、柔らかさが何よりも必要なティッシュペーパーなども広葉樹パルプの配合率が高くなります。
なので、例えば同じ白い紙でも紙袋や封筒などに使われる「晒クラフト紙」は、硬く、印刷に使われる「上質紙」は比較的柔らかくなります。
このように紙は原料の時点から設計を考えて製造されています。身近な紙を見ながら、その差を確かめてみるのも楽しいです。
<商品紹介>
さて、今回紹介した「針葉樹パルプ」を比較的多めに配合した「両更クラフト紙」及び、写真にはないですが「晒クラフト紙(白い紙)」を使って作った紙ファイルを当社では販売しております。
従来販売されている白い紙ファイルは「上質紙」を使用して作られているものが多いので、それとと比べて破れにくいという特徴を持っています。
また、「色上質紙」を使用した紙ファイルも同時に発売いたしました。
こちらは左の写真のように見て楽しい10色入りの紙ファイルセットです。
色は、左の写真で、上から、コスモス・若竹・レモン・うぐいす・空・さくら・オレンジ・ブルー・やまぶき・りんどう の10色となっております。
コーポレートカラーのファイルを作りたい…など、同色のファイルがたくさん必要な場合は、別途ご相談ください。
両更クラフト紙・晒クラフト紙・色上質紙 と、全3種類の紙ファイルがございますので、もし見本など必要な場合は持参いたしますので当社までご連絡いただけますと幸いです。